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それから理事長室に行き、俺は書類などを見に行った。
「ほい、これ」
『何?』
バサッと6枚ほど資料が机の上に置かれる。
「あいつらのデータ」
1枚ずつ見ていくと細かく書かれている。
「これ見て行動、場所に気をつけろよ」
どこどこが溜まり場とか書いてある。
知ってるなら注意しに行けばいいのに。
『ふーん。でもそんなヘマしないから』
「ふっ。そうだな」
そしてこの欄央高校のことも話された。
「ここは不良しかいないからケンカはよく起きっから。あと授業はちゃんと出ろ」
『不良校なのに授業にちゃんと出るの?』
「勉学だけはおろそかにしたくない。あとちゃんと出たクラスには景品がある」
『ふーん。分かった』
一通り話は終わり、職員室の行き方と担任の名前を教えてもらった。
『じゃあね、悠兄』
扉を閉め廊下を歩く。
「あぁ。………もう逃げるなよ、愛華。お前は1人じゃない」
あたしは何も考えずに歩いていた。
悠兄がそう呟いたのも知らずに。
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