始まりの電話

5/9
前へ
/81ページ
次へ
藤原幸司は大蔵が大学時代所属していたハンドボール部の監督である。 ことあるごとに藤原と衝突して問題児扱いされていた大蔵だか、手の掛かる教え子程気にかかるのであろう。 こうしてたまに連絡をしてくるのだ。 しかし、大蔵は藤原からの連絡を快く思ってはいなかった。 藤原の言う『いい話』には、今までろくなものがなかったからだ。 「いい話とかいって、またどっかのチームを教えに行けとか言うんじゃないでしょうね?もう海外には絶対行きませんよ…」
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加