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リカルドの言葉に疑問を持ったハスタは、眉間にシワを寄せる。
「だから、オレが考えてるのは・・・」
「輪廻などはもはや関係ないだろう。」
「・・・んも~リカルド氏ったらダイレクトなんだからァ」
「お前は、ごくたまに真面目なこと考えるからな」
リカルドはグラスを揺らしながら笑う。
ハスタはそれに不機嫌な顔をするが、実際不機嫌なわけではなく、カクテルを飲むと、笑ってリカルドを見た。
「なんかふっ切れた、カモ。アリガトリカルド氏。」
「・・・行ってこい」
「アイアイサ」
グラスのカクテルをぐいっ、と飲み干すと、席を立つ。
「お代、ヨロシク」
「早く行け」
バイバイと手を振るハスタに、リカルドも軽く手を振った。
宿に戻り、部屋に入る。
ベッドの上に座るは緑の彼。
二刀の愛剣の手入れをしている。
「んぁ、おかえり。」
「たっだいまデス~ってアレ?ベッドおかしくね?」
「オレもそう思う。イリアとアンジュの仕業だなこりゃ」
目の前にあったのはダブルベッド。
苦笑いをしながら愛剣をしまってハスタの方へと向きを変えるスパーダ。
「ハスタ」
「はぁい」
スパーダの呼び掛けに笑顔になるハスタ。
赤い上着を脱ぎ捨て、腹のベルトを外し、フリルのシャツのボタンを全部開ける。
「あぢぃ・・・」
「酒飲んで来ただろ・・・」
「正解~。一杯だけネ」
ズボンのベルトを外し、ホックも外す。
「クーラーつけるか?」
「あ~、ハイよろしく」
服を畳むハスタを背後にスパーダはクーラーのリモコンを取りに行く。
うわ・・・やべぇ
オレ今絶対真っ赤だ!!!
脱ぐな!!!脱ぐな!!!
頭を押さえながらクーラーをつけるスパーダ。
恐る恐る後ろを向くと。
少々目が虚ろで、頬がうっすら赤い、ハスタの姿が。
「あ~ぢぃ」
「もうだめだ」
「え?・・・うわ!!!」
ギシッ、とベッドが沈む音。
ハスタは見事にスパーダに押し倒され、抱きしめられた。
「バカか。お前は本当にバカか。」
「何で何で!?」
「好きなヤツに目の前で脱がれたら・・・たまんねぇだろ」
「たまんねぇとか・・・まぁ、いいわ」
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