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手折りたいと思わせる綺麗さ 自分のものにしたいという欲望を呼ぶ儚さ そして守りたいと思わせるたおやかさ 艶やかで強く誇らしげに生きる宏哉。 彼は強い。 自分の意志で貴章を選んだ宏哉のほうが、実は頼りなさそうでいて、いちばん強い心をもっているのではないだろうか。 「貴章を愛しています」 軽いくちづけを交わしてにっこりと笑った宏哉は、誰よりも綺麗で華やかだった。 そう、大輪の花のように――――――――― END
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