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兄が自殺してから三年後、私真由美は母になっていた。
今年一歳になる息子の名前は、兄の『芯』と義姉の『り』をとり『真里、しんり』
いたずらざかりでいつも大変だ。
今年の三周忌にも連れていった。
母と父とお墓にでかけたら、先に百合さんのお父さんとお母さんも来ていた。
でも、二人が来る前に既にユリの花とお線香が供えてあったらしい。
きっと、小百合さんだろう。
小百合さんは最後の事件を警察に連絡し、その後兄の葬式にも来てくれた。
兄が殺した男は、あの後警察が調べ直し犯人だとわかった。
兄と義姉の話を、真理はとても気に入っている。
最後の事件はもう少し後になってから話そうと思う。
ただいつも真理に言う言葉がある。
『芯おじちゃんも百合おばちゃんも凄く優しい人だった。
明るくて優しくてママは大好きだった。
いまももちろん大好きだよ。
二人が生きていたら、きっと真理の事凄く可愛がってくれるよ。
真理の事大好きになってくれるよ。
二人とも大切な家族だよ。』
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