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「…陽子…これに乗るの?」
知子の目の前には見たことない様な大きな生物がいる。
「うん。
見た目程怖くないよ、こいつら。」
「班渠には乗せられないからな。
こっちので、俺と2人乗りで我慢してくれ。」
「…大丈夫なの?」
「大丈夫だ。
この駮はよく手懐けてあるからな。」
「駮っていうの?」
「種類はな。
名前は雕貊(チョウハク)だ。」
「…雕貊…。」
「そうだ。」
「…よく見れば可愛いかも…。」
知子は雕貊を撫でながら言う。
「だろう?」
虎嘯は嬉しそうな顔をした。
「さ、早く行こう。
景麒を待たせちゃいけないよ。」
陽子は班渠に乗りながら言った。
「そうだな。
さて、知子。
手を貸してやるから、先に乗れ。」
「…うん。」
知子は虎嘯の手を借りながら、なんとか駮に乗れた。
そして虎嘯は、そんな知子の後ろに座った。
※ちなみに、すうぐを出したかったんですが、すうという字が変換できなかったので、駮になりました。
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