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-K side-
窓から降り注ぐ太陽の光。
空は雲一つない快晴。
俺は壁をつたい、ベランダの側へと行った。
窓を開け、入ってくる風が気持ちよかった。
『ん-。』
俺は全身で風を感じた。
暖かい気温に、ほどよい風。
『か-め。』
呼ばれた声に反応し振り返った。
『...仁。』
『準備出来たなら、行こッ。』
『あぁ。』
俺は仁に支えられながら、今日も仕事場に向かう車に乗った。
車に乗って20分。
今日の仕事場に到着した。
『よしッ。』
そう言って仁は、運転席から降り、助手席のドアを開けてくれた。
車の中から出て、仁に支えられながら、楽屋まで行った。
中に入ると、すでに着替えを済ましたメンバーが、各自自由にやっていた。
『おはよう。』
みんなが口を揃えて挨拶をしてくれた。
『おはよう。』
俺が挨拶をしていると、仁が衣装を持ってきてくれていた。
『はい。着替え、行こッ。』
『ありがと。』
俺らはカーテンで仕切られている更衣室チックなとこで着替えを始めた。
俺は着替えが人よりも時間が掛かる。
それに、服を着ることは普通に出来ても、スボンをはくことは、一苦労なこと。
『よし。』
そう言って着替えを済ませた仁が俺の側に来た。
『大丈夫??』
『悪いけど、肩貸して??』
俺がそう言うと仁は、迷わず肩を貸してくれた。
『ありがと。』
俺は仁の肩を借りて立ち上がり、着替えを済ませた。
そしてちょうど良く、スタッフが呼びに来た。
俺らはスタジオへと足を進めた。
今日は雑誌の撮影。
ペアでインタビューをやるとスタッフが言っていた。
ペアは俺と仁。
「撮影始めたいと思います。」
スタッフの声を聞き、俺と仁はカメラの前に行った。
撮影は2パターンある。
仁が立って俺が座ってるパターン。
俺が立っていて、仁が座ってるパターン。
最初に撮るのは、俺が立っていて、仁が座ってるパターン。
「それじゃぁ、亀梨さんの視線はカメラに。
赤西さんの視線は亀梨さんにお願いします。」
俺らはカメラマンさんの言う通りにした。
撮影は順調に進んで、次はインタビュー。
「こちらにお座りください。」
『はい。』
そう返事をすると仁は俺の後ろをそっと付いてくれた。
ソファーに座り、仁はそっとクッションを背中に入れてくれた。
「インタビューは印象的な出来事です。
何かありますか??」
『僕はかめの事故ですね。
これから先もずっと忘れない出来事です。』
『俺もそうかな。
ってか、語るんですよね。笑』
「はい。笑」
『じゃぁ、語っていくんで書きたいとこを、雑誌に書いちゃってください。笑』
「了解しました。笑」
そうして、俺は語り始めた。
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