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『ッよいしょ。』
あれから、あっという間に時は過ぎていった。
あの日、メンバーと誓ったことを実現させようと、必死で頑張ってきた。
最初は、足を上げようにも上がられない。
動かすことも出来なかった。
足を上げたり、動かせるようになったのは、あの日から4ヵ月後だった。
それらが出来るようになったら、次は歩く訓練。
最初は、立ち上がる所から始まる。
足に力を入れ、立ち上がろうと思っても、なかなか立ち上がれない。
やっと5回に1回、立ち上がることが出来るようになったのは、それから1ヵ月後。
そして、今日はその訓練のそう仕上げ。
看護師さんに車イスを押してもらい、リハビリ室に来た。
看護師さんが、何やら喋ってからその場を去った。
そして、1人の男の人が俺に近付いてきた。
「こんにちは。
今日もよろしくお願いします。」
話しかけてきたのは、俺のリハビリを担当してくれる、七瀬さん。
『よろしくお願いします。』
「それでは、早速立つ練習始めましょう。」
そう言って七瀬さんは、車イスにストッパーをかけ、椅子に移動させてくれた。
「まずは、足に力を入れてください。
そして、手の力を利用して立ち上がってみてください。」
そう言って七瀬さんは離れていった。
『..ッ..』
一発で、無事に立つことが出来た。
「思ったよりバランスとれてますね。
それではもう一度やってみましょう。」
そう言ってこれを4~5回やった。
この作業だけでも、汗が尋常ではないくらい出た。
「それでは、今日はこれぐらいにしましょう。」
七瀬さんはそう言って俺を車イスに乗せ、一礼してから出ていった。
それから、看護師さんに病室まで車イスを押してもらい、病室に着くとマネージャーが居た。
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