第一章 あ、死んでいませんよ

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「その、物置なんかに置きっぱなしにして悪かった。ごめん」 「気にしなくて良い。というか、呪いをかけたのは私なのでそういう仕打ちを受けるのは仕方のないことと受け止めているから」  どこかで聞いたことのある声が、刀から聞こえた。誰だっただろう。何か忘れているとか有り得ないだろうってぐらいの相手な気がする。でも思い出せない。 「えっと、どこかでお会いしました?」 「そうね。数年前に幾度か。貴方に倒される直前にこの刀に憑いたのだけれど、気付かなかったみたいね」  ああ、分かった。昔倒したはずのラスボスだ。で、そいつが俺に呪いをかけたのだ。内容は……まあ、忘れたけれど。
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