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「そうね。それは詳しく説明するのは面倒だから、とりあえず人間と妖怪がそこそこ平和に暮らしている場所とでも思って貰えればいいわ。ちなみにその妖怪の筆頭が私。私と同種の妖怪っていないのよ。すごいでしょ?」
なんか自信満々にすごいこと言ってる。ホントすごいと思うけれど、そこで俺にどう返せと。とりあえずすごいと褒めてあげたらいいのかな。そしたら微笑が満面の笑みとなるのだろうか。もしそうだとしたらちょっと見てみたい。すごく綺麗だし、その笑顔を見たら惚れるかもしれん。
「というわけですごいですね」
ああ、なんか間違えた。
「どういうわけかわからないけれど、すごいのね。それでは続いて私からの第二問。貴方にかかっている呪い。それ、いつからなのかしら」
む、呪いとな。呪い。何だっけ。なんか気がする。具体的に言うと俺が死にかけるちょっと前に頭の中をちょろっと過(よ)ぎったようなそんな気がする。うーん、思い出せない。
「えっと、呪いにかけられているという自覚がないのですが……」
「あら、そうなの。じゃあ討論会終了。というか、本来の目的を思い出したからだけれど」
「して、その目的とは」
「貴方にこの刀を渡すことよ」
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