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「えりどうしたの?」
「今…ふみこの声しなかった?」
「え?いないってば。っていうか声とかもう覚えてないし。」
「ゆうとともは聞こえなかった………ごめん気のせいだね…。」
「大丈夫?」
「ちょっと敏感だっただけ。」
えりはクラッカーを口に運んでごまかした。
その後、話はそれて思い出話へと変わって行った。
PM3:20 会場
「とも!ゆう!えり!!覚えてる?!」
「なるじゃん!ひさしぶり!!」
「いやーマジ変わんないね~!」
「元気だった?」
「バリバリだから!!あ、さっきふみこ見たよ?呼んだんだね。」
「え?ホントに?」
ごく普通の驚き方をしたゆう・ともの隣で、えりは明らかに震えていた。
「えり?」
「罪悪感があるのはわかるけどさぁ。」
「もう10年も前の話なんだし。ふみこだってもう忘れてるよ?」
「あぁ、あの話。」
「うん。えりまだ引きずってんだよね。」
「忘れた方良いよ。あれは、先生も悪かったんだし。」
「う~ん。」
「なるどこでふみこ見たの?」
「あんねぇ、入口のとこに立ってたんだよね。入る様子なかったから、誰か待ってんのかな~って。」
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