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江嶋隊が春日についたときは既に遅く、銀狼会の者は完全に押されており警官隊も全滅に近い状態だった。
「遅かったか!」
江嶋は急いでバイクから降りた。
「テメーも仲間か!」
バットを振り回してきた反乱軍の兵士の顔面に江嶋は裏拳を叩き込む。
「40人程度でここまでやるとは、相当な手練れが集まったものだな」
感心しながら久家はバイクから降りた。
途端に反乱軍の兵士が鉄棒を振り回してくるが、久家は兵士の腕をつかんで肩を外した。
「まぁ、手練れだろうがおれたちにとっては何でもない」
一言つぶやいて久家はうめく兵士のこめかみに蹴りを入れた。
あと少しで敵を全滅させられるという状況にやってきた援軍に平本は何かを思った様子はなく、冷静に立ち向かった。
江嶋隊の兵士を踏み台にして飛び上がり、警官を踏みつける。
勢い付いた銀狼会の兵士五人に囲まれたが、一人にタックルして持ち上げ、他の兵士に投げつけた。
ひるむ兵士にすかさず飛び蹴りを食らわせて、すぐさま別の兵士にラリアットを叩き込む。
残った兵士が鉄棒を振り下ろすが早いか、その兵士の横に回り込んでこめかみにパンチを入れた。
最後の一人に肘打ちを食らわせて平本は包囲から抜け出した。
「調子を取り戻したと思ったら大したことなかったな」
平本は余裕の笑みを浮かべる。
「お前の部下こそ大したことがないようだ」
そう聞こえたかと思うと、平本に反乱軍の兵士がふっ飛んできた。
避けられなかった平本は兵士を受け止め、声の主を見る。
平本より背が高いその男は左脇に反乱軍の兵士の首を挟んでいた。
泡を吹き始めた兵士を解放した久家に
「へぇ、片腕で落とすとはな」
と平本は感心した。
「この程度、わけないことだ」
後ろから飛びかかってきた反乱軍の兵士に久家は見向きもせず後ろ蹴りを食らわせた。
「いいなお前、実にいい」
そう言って平本は体型からは想像できないスピードで久家に突っ込んで腰をとらえた。
「ザコの掃除ばかりで飽きていたところだ」
言いながら平本は久家を持ち上げて肩にかつぐ。
「お前こそ、オレにやられる最初の強者にふさわしい!」
平本が叫んだとき、久家の頭には地面が近づいていた。
「ぐあ…」
思わず久家はうめく。
うつぶせになった久家は立ち上がろうとしたが平本の両腕が彼の首をとらえた。
平本の背中に鉄槌打ちを食らわせるが久家の体勢が体勢なので、あまり意味はない。
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