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「おい明久。声を殺してさめざめと泣くな」
「そうだ明久。感謝すれど泣くのはどうかと思うぞ」
「半分冗談だ。な、晃?」
「ああ、冗談だから安心しろ」
「え?残り半分は?」
「ところで姫路、体は大丈夫なのか?」
「もう平気か?」
「あ、はい。もうすっかり平気です」
「ねぇ雄二に晃!残りの半分は!?」
あ、バカ。声が大きいから先生に見つかったじゃねぇか
「はいはい。そこの人達、静かにしてくださいね」
パンパン、と教卓を叩いて先生が警告を発してきた
「あ、すいませ―――」
バキィッ バラバラバラ………
突如、先生の前で教卓がゴミ屑と化す
まさか軽く叩いただけで崩れ落ちるとは
どこまで最低な設備なんだ?
「え~………替えを用意してきます。少し待っていてください」
気まずそうに告げると、先生は足早に教室から出ていった
「あ、あはは…………」
前に居る瑞希が苦笑いをしていた
ふと、明久を見てみると何かを考えている顔をしていた
クッハハハハ。面白い事が起こりそうな予感がするぜ
「……雄二、晃、ちょっといい?」
今から起こるであろう事を考えていると明久が俺と雄二を呼ぶ
「ん?なんだ?」
「どうした明久?ボケたか?いや、元々ボケてたか」
「色々言ってやりたいけど今は置いといてあげる…………ここじゃ話しにくいから、廊下で」
「俺は良いが……雄二は?」
「別に構わんが」
立ち上がって廊下に出る
「んで、話って?」
「どうせお前の事だ、この教室についてだろ?」
「Fクラスか。想像以上に酷いもんな」
「雄二と晃もそう思うよね?」
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