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「だから、本当に違うってば!」
明久が吠えるが俺達は取り合わない
「希にするな。お前に言われるまでもなく、俺自身Aクラス相手に試召戦争をやろうと思っていたところだ」
「え?どうして?雄二だって全然勉強なんてしてないよね?」
まぁー、明久が疑問に思うのも無理はねぇーな、俺も雄二も明久も同じように設備になんて興味はないはずだからな
「世の中学力が全てじゃないって、そんな証明をしてみたくてな」
「????」
明久は意味が分かってないみたいだな
「それにAクラスに勝つ作戦も思いついたし―――おっと、先生が戻ってきたな。教室に入るぞ」
「りょ~かい」
「あ、うん」
雄二に促されるまま、俺達は教室に戻った
「さて、それでは自己紹介の続きをお願いします」
壊れた教卓を替えて(それでもボロだけど)、気を取り直してHRが再開された
「えー、須川亮(スガワ リョウ)です。趣味は―――」
特に何も起こらず、また淡々とした自己紹介の時間が流れる
「坂本君、キミが自己紹介最後の一人ですよ」
「了解」
先生に呼ばれて雄二が席を立つ
ゆっくりと教壇に歩み寄るその姿にはいつものふざけた雰囲気は見られず、クラスの代表として相応しい貫禄を身に纏っているように思えた
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