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俺がFクラスに向かっていると後ろから女の子に声を掛けられた
「あ、あの…すみません…」
「ん?」
振り返ると顔見知りが居た
「なんだ瑞希じゃねぇか」
そこに居たのは去年同じクラスだった姫路瑞希が居た
肌は新雪のように白く、背中まで届く柔らかそうな髪は、優しげな性格を表しているようだ。
「え?、神裂君?良かった知ってる人で」
「どうしたんだ?」
「神裂君はFクラスがどこに在るか知りませんか?」
なるほど道に迷って声を掛けられたって訳か
「運が良いな瑞希、丁度俺も向かってる途中だ」
「え?、神裂君もFクラスなんですか?」
「ああ、今年もよろしくな」
色々と話していると目的地であるFクラスに到着した
なんとま~ボロボロの教室だことで
ガラガラ
「あの、遅れて、すいま、せん……」
「失礼しま~す」
『えっ?』
誰からと言うわけでもなく、教室全体から驚いたような声が上がる。
そりゃそうだ。
普通はびっくりするだろう。瑞希の成績は凄いからな
クラスがにわかに騒がしくなる中、数少ない平然としている人物の一人、担任の福原先生がその姿を認めて話しかけてきた。
「丁度よかったです。今自己紹介をしているところなので姫路さん、神裂さんもお願いします」
「は、はい!あの、姫路瑞希といいます。よろしくお願いします………」
小柄な身体をさらに縮こまらせるようにして声を上げる瑞希
ぶっちゃけめっちゃ抱き締めたくなった
「次は俺の番だな、俺は神裂晃だ!俺の事は好きなように呼んでくれ。ただし『ちゃん』付けだけは止めろよ、いちょう俺は男だからな」
『なんだってぇーっ!!?』
流石Fクラス、テンションが他とは違うねぇ~
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