補導

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「すいません!  うち、いますか?」 奥から聞こえてきた知った声。 …亮ちゃん。 「俺、連絡うけて来たんですけど!  どうすればいいんですか。」 内が部屋を出て行って 数時間後。 朝方、 マネージャーから電話が入った。 東京におるはずやのに、 電話って。 そう思いながら出ると、 内がいるかいないかの確認。 いつ出て行ったか、 本当にそこにいないのか。 「いませんよ。」 そう答えた俺に、 マネージャーはため息をついていた。 「内が、  どうかしたんですか?」 まだ東京にいるだろう マネージャーは、 俺に警察署の名前と 場所を告げた。 そして、 内博貴が補導された、 と。 急いで向かった警察署に、 内は見当たらなかった。 ガラスの扉一枚で、 たぶん向こうにいる。 でも、姿は見えなかった。 確認できなかった。
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