第1章

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ちょっと苦しかったけど、受け入れてしまえば、思ったよりは平気だった。 「巴、痛くないですか?」 「…大丈夫」 僕がそう答えると、樹は動き始めた。 「…あっ…んっ!」 動きの合間にも、樹はキスをしてくれて、僕はすぐにイかされてしまった。 「ねぇ、樹」 「ん?」 僕は樹に抱かれて、微睡んでいた。 すっごく心地よかったんだけど…あることを忘れていたんだ。 「今、何時?」 「えっと…もうすぐ10時です」 樹が枕元の目覚まし時計を見て言った。 「どうしたの?」って顔をして。 「龍司さんが帰ってくるって事を忘れてたからさ」 「あ…。いつもは何時頃帰られますか?」 「ん~。11時過ぎかな」 「そうなんですね。でも、まぁ、服は着ておいた方がいいでしょうね」 樹は身体を起こして、ついでに僕も起こしてくれて、そこらへんに脱いであった制服を着始めた。
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