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「単さん、巴です。龍司さんはいますか? アパートが火事になりました」
一気に言ってしまったけど、単さんは冷静で、
「巴、怪我はないか? アパートの前にいるんだろう? 龍司を行かせるから、ちょっと待ってろ」
そう言った。
「ありがとうございます」
お礼を言って電話を切って待っていると、そのうち龍司さんが走って来た。
「巴、大丈夫か!?」
「うん。僕が来た時にはもう、火事になってた…」
消防車が消火活動をしていたけど、炎が上がっていて、消える気配がない。
「とりあえず、クレセントに行こう。ここにいても仕方ないからな」
「そうだね」
龍司さんと二人でクレセントに行くと、入口には「closed」の札がかかっていた。
単さんがそうしたのだろう。
店内には、単さんと一緒に樹がいた。
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