第1章

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ガシャーン 音を立てて、お皿が割れた。 といっても、落としたのは僕じゃなくて、龍司さん。 「大丈夫?」 「…ああ。悪ぃ」 何だか、今日の龍司さん、ぼーっとしている気がする。 龍司さんがお皿を割るなんて、今までなかった。 もちろん、料理中にぼーっとする事だってなかった。 様子がおかしいのは、単さんだけではないらしい。 もしかして、単さんと龍司さんの間に何かあったのか? 心配だけど、どうにもできない。 単さんも龍司さんも大人だしな…。 でも…。 とりあえず、僕がしっかり働いて、龍司さんの負担が少しでも減るように頑張ろう。 そう決めて、いつも以上に働いた。
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