一難去ってもう百難

10/19
4917人が本棚に入れています
本棚に追加
/905ページ
「お疲れ様、御羽ちゃん」 小春が労いの言葉を掛けてくれる。 「小春さぁん!私も斎藤さんも悪くないんですよ!なのにあの悪タレが…」 小春に抱きつきながら永倉を指差す。 「大変ね」 小春は優しく微笑み御羽の頭を撫でた。 そして御羽の手を引く。 「お昼食べたらまた頑張ってね」 「はい!」 御羽は涙腺が崩壊しそうなのを必死にこらえ、小春に着いて行った。 …………… 「えいこら、また瓦じゃないか」 昼食をとり、休む間もなく屋根に登る。 御羽はうんざりした顔で瓦を見下ろしていた。 「そんな顔すんなよ御羽。俺たちはやれば出来んだ」
/905ページ

最初のコメントを投稿しよう!