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「いいﾊﾞｲﾄねぇかな…」
街をブラブラしながら何気なく呟いた。
特に金銭面に困ってる訳では無い、本当に何気なく言ってみただけだ。
「ここから近くていい給料のﾊﾞｲﾄがあるって言ったら？」
「あの…どちら様でしょうか？」
独り言のつもりだったのだが聞かれていたようだ。
「私は藍田静香(ｱｲﾀﾞｼｽﾞｶ)、それよりあなた『ERIKA』のﾏﾈｰｼﾞｬｰとかやってみない？」
この女は今何と言った？
俺の耳が正しければﾏﾈｰｼﾞｬｰをやらないかと誘っているのだ。
しかも超人気ｱｲﾄﾞﾙｸﾞﾙｰﾌﾟ『ERIKA』のﾏﾈｰｼﾞｬｰだと？
恐らく新手の詐欺なのだろう。
ここは一つ、やんわりと断っておくか。
「あの、大学のｾﾞﾐが忙しくてﾏﾈｰｼﾞｬｰなんて…」
「何言ってんの？あなたはｾﾞﾐ免除生でしょ？」
何故そんな事を知ってるんだ…
「それでやるの？やらないの？」
悪い笑みを浮かべながらこちらに近付いて来る。
俺に選択肢ってあるのか？
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