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(お前は猫語でも話せんのかよ・・・)
心の中で笑うと、もう一度鳴く。
「ニャーン」(待っててくれ)
「気をつけて、生きていくんじゃぞ。昨日みたいに捕まらぬようにな」
「ニャー」(あぁ。・・・それじゃあな)
軽く手を挙げ、見送る月詠。
煙管から口を離し、煙を晴天の空に向かって吹き、空を見つめた。
―――夜。
「!、おぉギン!どうやらお前も乗り切ったようだな」
公園には既に、ホウイチ・桂・ゴリ・・・近藤がいた。
「・・・、あぁ」
「・・・?、どうした、何かあったか?」
「早く、戻らねぇとな。早く、行かなきゃならねぇんだ・・・。アイツのところに・・・!」
そう、一人ごちて、雲ひとつない夜空に浮かぶ、銀色に輝く月を仰いだ。
END>>
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