《記憶》‐a memory‐

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「あ…め?」 空から降ってくる大量の水の玉。 そうだ…雨だ。 冷たい、モノ? 灰色のコートをすっぽりと被って歩く俺を何人ものニンゲンは避けて歩く。 みんな、変な顔してる。 嫌だ…怖い… 瞳が俺を突き刺しているような。 俺は捨てられた。 小さい頃。 何も分かんない… ただ姿が変だって。 だから俺はフードをかぶる。 何時だったか、それは雨の降ってる夜だった。 幼い俺は言葉っていう言葉を知らない。 教わったのは感情。 "怖い" "寂しい" ただそれだけ。
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