第2話

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 放課後。  まだ日が暮れるのが早いのか、夕日が少し赤くなってきている。  そんな事を考えながら、陰は澪の後ろを翔と一緒に歩いていた。 「ぅーん……こっちかな?」 「おい、大丈夫か?」 「へ、平気平気!」  翔が訝しがって声をかけると、慌てたような言葉が返ってくる。陰と翔は二人で顔を見合わせ、こっそりとため息をついた。  ――時間はHRに遡る。担任から今日が『部活』であることが告げられ、その内容を言われたのだ。  内容は、校内のどこかにある部活場所を特定すること。ただし単独行動は禁止。騎士と術士のペアか、練・演術士のペア、または両者を含めた三人のグループかのどれかであることが条件であった。  それが告げられて、HRは解散となり、クラスは一気に騒がしくなった。  そうして澪が、翔を引き連れて陰の所に来て行動開始となり、現在に至る――。
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