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紅魔館の地下室では、フランが一人ぼっちの部屋でぽつりと呟いた
「麻琴~早く帰ってきていつもみたいにお話を聞かせて欲しいなぁ」
麻琴はただの話相手に過ぎないが、幽閉されているフランにとっては、とても大きな存在だった
「なんだ? 今日は麻琴は居ないのか?」
図書館に来た魔理沙は、いつもなら見える小さな影が今日は見えない事に気付いた
「……麻琴なら幻想郷巡りよ」
「そうか、それでいつもより沈んでいるのか」
魔理沙からの意外な指摘に、パチュリーは少しムッとしながらも返す
「……いつもと同じよ」
「まぁ、そういう事にしておくぜ、じゃあな」
今日は珍しく本を借りずに帰るようだ
「……本を借りていかないなんて、どういう風の吹き回しかしら?」
この二人にとっても、麻琴はいつもの日常となっていた
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