留守番

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「…にしたってよお。不逞浪士でもなんでもねえ奴ら二、三十人斬り伏せたってんだからなあ、平助?……お?なんだお前怒ってんのか?」 左之がちらりと見ると、平助は赤い顔して頬を膨らませ、拳を握り締めていた。 「べっ別に。俺達だけ知らなかったからって怒ってなんか…っ。」 「へっ。そうカッカしなさんなって。さっき芹沢の女とやり合ったばっかじゃねえか。な?」 「…芹沢の女?」 土方がギロリと左之を睨んだ。 「あ、ああ。さっき会ったんだ。なあ、蒼?」 「はい。今日芹沢さんを訪ねてみえましたので…、今は芹沢さんの部屋にお通ししてます。」
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