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「リゼさん!?」
「こんばんわディルさん。背負われてるのはコルサさんですか?」
「そうです。コイツ全然起きなくて…。」
「宜しければ私が部屋までお連れしましょうか。お嬢様の元へ向かう最中でしたので。」
「いいんですか!?これ荷物です。」
「承りました。」
コルサを軽々と背負いリゼはその場を後にした。
「いやー珍しい人見たわ。実在したんだな…」
ディルは上機嫌に寮へ戻った。
ーコルサの部屋ー
「ふぅ…見た目通り軽いですねコルサ様は」
ベッドに寝かせカーテンを閉めた後ドアの前で立ち止まった。
「今は何も考えずに夢の世界へ。起きた後には…いえこれ以上は止めておきましょうか。ゆっくりお休みくださいませコルサ様…いいえ、白の英雄。」
扉が静かに閉まった。
「…今なんか聞こえたような…気のせいか」
ー次の日ー
「うーん…今何時ですかねぇ……遅刻だー!」
部屋の時計を見ると9時。完全に遅刻だ。清々しい程遅刻だ。
もう遅刻なので急ぐ必要ないだろと思うがそうもいかない。
コルサに遅刻は御法度である。誰かに出会って寮長(副会長)にバレたらおしまいだ。
慎重に、かつ迅速にコルサは寮を出てアカデミーへ向かった。
「すいません遅れましたー!!」
教室のドアを開けるとクラスメイト全員とジニア先生がこちらを向いた。
「おやぁコルサさん、林間学校へ行った人は今日はお休みですよぉ。」
「えぇ!?失礼しましたー…」
ニコニコしてるジニア先生とクラスメイトの笑い声を受けながらコルサは教室を後にした
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