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深夜3時。
不意に離れる体温。
あ…電話中だ…
まずいと感じてもなかなか眠れなくて。
狸寝入りを決め込む私。
「…うん…うん…あんまり無理しちゃダメだよ?…うん…お仕事お疲れ様。」
優しい口調。
俺様な貴方はどこにもいない。
「…うん。…うん、もちろん好きだよ。」
私の知らない貴方。
毎日一緒に眠るのに身体の関係すらない私達。
彼女なんて夢のまた夢だよね。
暗闇の中で感じる視線。
優しく頭を撫でる貴方の手が私をどれだけ切なくさせるか知らないでしょう?
不意に近づく体温に心臓が大きく震えた。
ぎゅう…
苦しいくらいに抱き締めて、手探りで私の指に絡められた貴方の指。
あなたはすぐに規則正しい寝息をたてる。
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