19人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
『……考えたい』
やはり、すぐには答えられる問題ではないらしい。生殺しだとは思うが、ここは待つしかない。だから、だから俺は一つ提案をした。
『うん、すぐには、でないよね。ごめん。だったら、明日、もう一回、家に来た時に、俺の口から言うよ。でも、その時に、もしも、いいよと言いたいなら、言いたかったら、俺が前にほめた空色のワンピースを着て来てほしいんだ、いいか?』
ドキドキと、早鐘が打つように、胸を叩く。
『……分かった。じゃあ、また明日。ノシ』
ディスプレイにそれだけ、たったそれだけ表示され、接続は切れた。俺が、返事を返す余裕は一切なかった。だが、それでいい。無駄に声をかけることは、出来ないからだ。そんなことをして心が揺れては、意味がないのだ。
「……寝よう。さっさと寝よう」
俺もPCを落とすと、早急に風呂に入って、足早に床に着いた。だが、
「……き、緊張して、寝れねぇ……」
俺は、羊を、sheepを数えて眠ることにした。
最初のコメントを投稿しよう!