1.出会い

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「何だ今の?小学生か?」 アキラが振り返って言う。 「制服着てたじゃねーか。青いネクタイだったから新入生だろ」 「良く見てんなお前。それにしてもちっせー奴だったなぁ」 3階の校長室に着くと、俺たちは部屋のドアをノックした。 「失礼しまーす」 アキラがドアを開けるが、中に校長はいなかった。 「呼び出しておいて留守かよ」 アキラはソファーにドカッと座る。 俺はアキラの前をスルーして校長机に向かい、そこの皮張りの椅子に座った。 つかの間の校長気分だぜ。 なんて小学生みたいなことを考えていたら、外から声がした。 「ん?」 「どーした?」 俺は窓を開けて外を見下ろす。 校舎裏のそこには3人の2年とさっきの……ソラがいた。 2年の奴らはソラを囲むように立ち、逃げ場を塞いでいる。 ソラはびくびくしながら3人を見比べていた。 「ソラちゃん、俺ら今金がなくてさぁ~」 「カツアゲか?ダッセーの」 いつの間にか俺の隣にきていたアキラが、窓から下を見下ろして言った。 「金なんて手下が自ら献上してくるくらいじゃねーとな。こんなちまちま回収するなんてやってらんねーぜ」 アキラはため息混じりに様子を見ている。 俺は眼下の小さな1年が起死回生のフックでも繰り出したら助けてやろうと決めた。
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