1.出会い

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「ソラちゃ~ん。次はこの服いってみようかァ」 「清蘭女子高の制服だぜ」 「……~~……っ!」 「おい、なんだその目は」 「ちょっと調教してやれ。あ、顔以外な」 「うす」 ドスッ ドカッ 「~~~~っ!!」 見苦しいところをお見せしてすみません。 僕は青梨空。 花の高校1年生です。 何をされているかというと、放課後の学校の屋上で不良5人にリカちゃん人形ばりに服を取っ替え引っ替え着せられ、出会い系サイトに載せる写真を撮られています。 それも男としてではなく、女の子として。 「オラ、顔上げろ」 「っ!」 不良の一人が僕の髪を後ろに引っ張り、顔を上げさせる。 僕の正面にはカメラを持った不良。 「叫んだら殺すからな」 そう耳元でささやかれて、口からようやく手が離される。 「っはぁ、……はぁ、……!」 僕は目に涙を浮かべながら、久々に空気を胸いっぱいに吸い込んだ。 「ソラちゃん、こっちこっち~」 「……っ」 僕はカメラの不良を睨んだ。 「そうそうその顔その顔!そそられるね~」 悔しい。 僕は何も悪いことをしてないのに。 でもこの状況から脱却するすべを僕は持ってなくて、ただなされるがまま、不良たちに出会い系サイトのサクラ写真を撮られている。 「おい」 その時、5人以外の声がした。 「あ?」 カメラを持った不良が振り返る。 僕も涙で霞む視界でなんとか声の主を探したら、屋上の入り口にケータイを持った男の人が立っていた。
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