1.出会い

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5人を鮮やかに殲滅させた赤井先輩は、ふぅ、と息をはくとケータイをいじりながら僕のところへやってくる。 ヒィィイ……!! き、気絶しといた方がいいかな!? 「おい」 「は、はい!!!」 あ、返事しちゃった。 「これ、お前だろ?」 「え」 それは確かに、さっき僕がセーラー服を着せられて撮られた写真だった。 「色んな出会い系サイトに出回ってんぞ」 「あああああ……!」 赤井先輩はさらにピ、ピ、ピ、とケータイを操作する。 「これもお前だろ?」 「あっ、そ、そうです!!」 「これも出会い系サイトに登録されてんぞ」 「ど、どうしよう……!」 赤井先輩は、リーダーっぽい不良のところに歩いていくと、引っ切りなしに鳴りつづけるその人のケータイを拾い、その人の上にドカッと座ってケータイを操作する。 「あ、あの、赤井、先輩!」 「あ?」 赤井先輩は僕を見ずに返事をする。 「な、縄、ほどいてくれませんか……」 そう言うと赤井先輩は顔を上げた。 僕の手足は縄で縛られている。 そして、 「自分でなんとかしろ」 そう言うと再びケータイに目を落とした。 僕はガクッっとうなだれて、仕方なく腕の縄を解こうとする。
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