1.出会い

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「う~ん、うく、むぅ、うっ……!」 「…………」 「ほ、ど、け、な……う~ん!」 「…………」 ってか赤井先輩完全無視? 明らか故意に無視してるよねぇこれ? 「う~~~っ!!……はぁ、はぁ、はぁ……」 「…………」 赤井先輩が立ち上がった。 え? なに? なになになに!? 僕の方に来るんだけど!!!! 「てめえ……」 ぎゃーーーーーー!!! サバイバルナイフゥゥゥ!!!! なんでそんなもん持ち歩いてんのこの人ああ不良だからかぁぁぁ!!! 刺され……っ!! ブチッ ブチッ 「…………え?」 「うんうんうるせえんだよ!!黙ってろ!」 「あ……」 赤井先輩がナイフで僕の手足の縄を切ってくれた。 手足が自由になった僕は、遠慮がちにうーん、と伸びをする。 まずはこの女子の制服姿をどうにかしなくちゃ。 「僕の制服、僕の制服、僕の制……ひゃああっ!!!」 「うるせえっつってんだろ!!!」 「僕の制服が……!」 僕の着ていた制服が、おそらく不良たちの手によって……ビリビリに裂かれていた。 「どうしよう……!お父さんになんて言えば……!」 「女子に目覚めましたとか言ってろ」 「無理ぃぃぃ!!!」 僕は頭を抱えてうずくまった。
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