1.出会い

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「ふぇ……うっ、く……ひっく……僕の制服が……」 「…………」 ピ、ピ、ピ、…… 「ぅう……ぐすん……ふぇぇ……」 「…………」 (ブチッ) 「制服なんてそんなんまた買えば済む話だろうがァァァ!!!男のくせにいつまでもグスグス泣いてんじゃねえよ!!!……はっ!?お前、男……だよな?」 赤井先輩はハッとして僕の顔をまじまじと見つめた。 あまり言いたくないけど、僕は死んだお母さんゆずりの女顔だ。 この歳になってもまだ、女の子と間違えられることが多々ある。 「男ですよ!女だったらどうしてこの学校の中にいるんですかぁ」 ここは星屑男子高等学校。 都内でも有数の……とまではいかないものの、そこそこ優秀な進学校だ。 男子校。 だから僕はここを選んだ。(あと家から近いってのもあるけど) ここの制服を着てれば、誰も僕を女の子と間違えないから。 「だったらぐずぐずしてんじゃねーよ。おら、これで最後だ」 「え?」 赤井先輩はケータイをピッと押すと、自分の足元に落とし、ガンッと踏ん付けた。 不良のケータイがバキッと音をたてて壊れる。
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