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「出会い系サイトからお前の写真を消しておいた」
「ほあぁ……!ありがとうございます!!」
僕は赤井先輩に土下座した。
「ってか、お前制服どーすんの?」
「あ……」
「ぶふっ」
赤井先輩は口を隠して笑うけど、僕にはバレバレだ。
「……体操服着て帰りま……、っ!」
僕の脇腹に激痛が走る。
赤井先輩も僕の異変に気づき、笑うのをやめた。
「どうした?」
「いや、大丈夫で……」
「俺がどうしたって聞いてんだから素直に答えろ!!!」
「(ビクッ!!) あ、えっと……ちょっと脇腹が痛くて……多分この人たちに殴られたり蹴られたりしてたからかなぁ、と思いま……って、えええ!!?赤井先輩!!?」
「なんだよ」
赤井先輩は気絶してる不良の襟首を持って、屋上から落とそうとしている。
「あ、あ、あ、……危ないじゃないですかー!!!」
僕は赤井先輩の制服のブレザーを後ろに引っ張って止めた。
「大丈夫だよ、下プールだから」
「プール“サイド”ですよ、死んじゃいます!!」
「あー……うっせえな。別にこいつら生きてても誰も喜ばねーだろ」
「それは否定できません」
「じゃあ」
赤井先輩はまた不良をぐいぐいと押してフェンスの向こうに突き落とそうとする。
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