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1st CHANGE. 俺の中の何かが変わる
「うおっしゃあああ!!ZXのスーパーレアキターーーー!!」
「なになに?」
「ほーら舞ちゃーんZXだよー」
「良ちゃんは本当にZX好きなんだね!でも威吹鬼さんの方が爽やかでかっこいいと思うな!」
「ああそうディスカ所詮ガキにはZXのかっこよさは分からないだろうなー」
「なにそれー!あ!ねーねー、早くカードスキャンしないからゼンエイがWになってるよ!」
「あ?ああああああ!!バーロー!オイオメー、どうしてくれんだよ!!」
「私のせいじゃないよ!」
俺は梁瀬 良。
仮面ライダーが大好きな、20歳の大学生だ。
好きな仮面ライダーは、ZX。
俺が物心ついたガキん時は、丁度テレビでライダーやってなくて、親父が借りてきたZXの特番のビデオがきっかけで、ライダーにハマった。
だから、俺にとってZXは特別なヒーローなんだぜ。
「もう1回やるぜ!」
「でも今日は5回って言ったでしょ!もう終わりだよ!早く帰って、夕ご飯にしようよ!ね☆」
「ったくしょーがねーなー、じゃ帰るか!」
「それで決まりだ!へへっ」
「はははっ」
んでコイツは相原 舞。11歳。
俺が小学生の時よく面倒みてくれた悟兄ちゃんの娘なんだが、彼は仕事の関係でカンボジアに行ってて暫く戻ってこねーから俺が預かっているわけだ。
好きな仮面ライダーは、威吹鬼。爽やかな感じに惚れたんだと。
俺達は平日はそれぞれの学校に通い、休日はこうしてガンバライドを楽しんでいるってわけ。
そんなごく普通の生活を送っていた。
そう、あの日までは。
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