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学校
授業中誰かが消しゴムのカスを投げて来た。毎度の事なのでさほど気にはならない。酷い時は画鋲に細工された物が飛んで来てうなじにつき刺さった事が有るし、三角定規が飛んで来た事もあった。勿論勉強など手につかない。僕は心の中でそんな物を投げつけた奴に毒ずき、広い教室の中で孤独を噛み締めていた。
愚かで下らない毎日。
学校は監獄だ。何度も学校を辞めようと考えたがその都度父親が言った言葉が僕を引き留めた。
―男なら最後迄やり通せ―
飽きる程聞いた言葉は僕の好きな言葉になっていた。
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