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震えが止まり、周りが暗闇に覆われた。感覚は麻痺してただ唯一有るのは空腹感のみになった。静寂はどこ迄も優しく、世界にただ自分の存在のみになる。感覚は不要に思い意識を繋ぐのもいい加減疲れて、私はただ目をつむる事にした。
死を実感した。
今迄の思い出が止めど無く溢れ、体を駆け巡った。涙が次々に湧き出し、思い出はそれに比例するかの様にこぼれ落ちた。
「あああぁぁ!!!」
まだ生きたいと言う想いが慟哭となりいつの間にか身体を震わせた。
そして暗闇が私を支配した。
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