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「留衣ちゃんってさぁー…」
国語の授業の途中
安田君がそう言った。
「ん?」
「あいつ、丸山君のこと好きなん?」
「えっ!?」
あまりにも質問が唐突すぎたから
思わず大きな声を出してしまった。
「あ、図星やぁー」
「違うよ!別に好きじゃ…」
好きじゃ…
ない…?
いや‥
好きなのかな。
「ふーん‥。留衣ちゃんって…鈍感やね」
「え?」
「ううん。なーんもない」
そしてまた安田君は
前を向いた。
その時隆ちゃんと目が合って
慌ててたら優しい顔して微笑んだ。
隆ちゃんのひとつひとつにきゅんときてしまうんだ。
笑った時のえくぼとか
たまに…
いや毎回言う一発ギャグがウケなかった時の顔とか
真剣に趣味のベース頑張ってるとことか。
全てが私のツボ。
そんなこんなで照れていた私を
じっと見つめる安田君の視線に私は気づいてなかった。
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