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「えっ…と‥。隆ちゃん、私達3組だよね?」 「おん。3組こっちや」 そう言って 私の手を引いてくれた隆ちゃん。 教室に入る手前で何だか恥ずかしくなった私は パッと手を離してしまった。 「‥留衣?」 「えっ、あ、ごめんっ。ありがと!」 そう言い私は隆ちゃんの目も見ずに教室へ入った。 隆ちゃんは不思議そうな顔をして私の後から教室に入った。 「えっと、私の席は‥」 私の名字は"南"。 男女別に名前の順にそって並べられた机に沿って 自分の席を探した。 「ここかぁー」 私の席は窓際の3列目。 隆ちゃんは私の斜め3つ前の席だった。 それから私が入学式の時に配られた資料やらを机の上に並べていると… 「うわぁー!!」 と言う高い声が聞こえた。
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