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「桜…もう散りよるなぁ」
学校が終わって
帰り道を隆ちゃんと歩く。
「風、強いもんね」
「てか、留衣が今日男子と話せてて安心した」
「…あれからもう2年だし‥。いつまでも恐がってちゃダメだからね」
私は中2の時
数人の先輩にレイプされかけた。
原因は私が隆ちゃんと一緒にいるから。
つまり隆ちゃんはモテる。
勉強も出来るし優しいし
クラスの人気者でムードメーカーだった。
その中で唯一ずっと一緒にいた私を
隆ちゃんに想いを寄せていた女の先輩が男を使って私をレイプさせた。
最後の最後で隆ちゃんが助けに来てくれて
最悪の事態はまのがれた。
「ごめんな‥」
「もぉ。謝らないでってば。隆ちゃんのせいじゃないでしょ」
それから隆ちゃんは
よく自分を責めるようになった。
「‥ずっと俺が守るから」
そう言って私の頭を撫でた隆ちゃん。
ドキ‥
それって…
どういう意味なの‥?
幼なじみだから?
それとも…。
そんなことを考えていると
すぐに家に着いた。
「隆ちゃんありがと」
「おん。また明日な」
そう言って私は隆ちゃんと別れた。
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