3人が本棚に入れています
本棚に追加
爆音が鳴り約1分後位に鳴りはじめた【ゴゴゴゴゴ】という音は地面から聞こえていた。
二人ともなにがなにかわからなかった。
『なんなんだ!?』
『なんなの?』
と叫んでいた。そして次の瞬間【ドンッ】っという音とともに地面が縦に沈んだ。
そして…次は横に揺れた。二人は揺れに耐えれなくなり地面に沈みこみ近くの鉄柵を握りしめた。揺れは激しく二人は目をつぶりただただ鉄柵を思いきり握りしめることしかできなかった。
これは揺れなどという次元ではない。私は心の中で【死】という言葉がよぎった。
揺れは長く続いた。横ではマミの悲鳴が聞こえる。そして私も叫んでいた。
もうダメだ…そう思った瞬間揺れがひいた。そう…まるでなにもなかったかのように止まったのだ。
私は震える足を無理矢理立たせてマミを見た。あまりの恐怖に泣いていた。私は、
『マミ、だいじょ…』
そういいかけた次の瞬間異様な光景を目にした。
『たっ…建物が…なくなってる…』
思わず座り込んでしまった。その光景を見ていたマミは私の目線をおい建物があるはずの方を見て『消えてる…』
二人ともただ漠然と消えた街並みを見ていた。
瓦礫とかした街並み…そこから上がる真っ黒なケムリ…
『なんなんだよ…なにがおこったんだよ!』
と私が叫んでも誰も答えない。私の中でいろんな事が頭に浮かんだ。テロかなにかがおこったのか…私はふと我にかえった。
こんな事を考えている場合ではない…とりあえず警察に電話をしなくてはと思った。
携帯を手にとり110を押しかけたがつながらない…
『なぜ…つながらないはずないのに…』
電話を切るボタンを押しもう一度電話をかけなおそうとした次の瞬間…近くにいたホームレスが持っていたラジオが鳴りはじめた。
雑音が酷くなかなか聞き取れない…しかし…一番聞こえて欲しくない所は聞こえた…
『ガガガ…ガガガ…マグニチュード7以上の地震が起きたも…ガガガ…』
たしかに聞こえた。地震…しかも震度7以上の…
【21時45分 直下型大地震 東京にて発生】
最初のコメントを投稿しよう!