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「私は光輝を利用してる。
辛い時に側にいて欲しいと思ってしまってる。
修の反応が気になって手さえ繋げない。
まだ修が好きなのに…。」
そこまで言うと桜は手で顔を覆い泣いた。
涙が止まらない。
「利用してくれていい。
お前がもう良いって言うまで側にいる」
光輝は笑いながら桜の頬を伝う涙を拭った。
「お前は何も心配しなくて良い」
不思議と光輝の言葉には説得力がある。
本当に言った通りになる気持ちにさえなる。
桜の涙が止まったと同時に光輝は来た道を桜の手を引きながら
引き返し始めた。
途中で光輝は携帯をいじり始めた。
「ちょい遅くなったから桜の母さんにメールしとくわ」
桜はお礼を言い光輝の後を追いながら駅へ向かって歩いた。
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