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桜は修と女の子に背を向けた。
もう見ていられなかった。
見たくもなかった。
先程の勢いはもうなかった。
とぼとぼと校舎へ戻った。
間抜けだが鞄を忘れていた。
桜は視線を落として軽く笑った。
「靴も履き替えてなかった」
笑いながら
悔しいほど息を止めて涙をこらえた。
きっと今油断したら
大声で泣き叫んでしまうだろう。
桜は視線を下に向けたまま教室に戻った。
桜は歯を食いしばり涙をこらえた。
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