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「何も言わないでいなくなるから
本当に心配した」
「ごめんね」
息を切らしながらそう言う修に
桜は体を預けながら謝った。
しばらくして桜はハッと我に返り
抱きついていた修を引き剥がして
周囲を見回した。
いつの間にか光輝はいなくなっていた。
「あいつに見られるのが嫌なの?」
怪訝な顔をしながら修に問われ桜は必死に首を横に振った。
「なんか俺格好悪。
…もう学校サボるか」
そう言いながら修は手を差し出した。
その手を躊躇いがちに取ると修は指を絡めながら歩いて行った。
桜は初めて繋いだ修の手の大きさにときめきながら
修に付いて行った。
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