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桜は辺りを見回した。
木々が永遠と続いている。
太陽は少し傾き始めていた。
川とはいえない程の小川が遠くに見えた。
水が流れる音が心地よい。
「良い所だね」
桜は穏やかに笑った。
だが修の返事はない。
不安になり隣に居るはずの修を見ると
修は目を瞑り
小さな寝息を立てていた。
無防備な修を桜はまじまじと注視した。
肌理の細かい肌。
自分の肌が不安になり桜は自分の頬をさする。
゙まだ大丈夫゙
そう言い聞かせながら再び修を見る。
口をもごもごしている。
何かを食べる夢でも見ているのだろうか。
そんな想像をしながら桜は自然と微笑んだ。
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