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  修は勢いよく立ち上がった。 辺りを見回すが桜の姿は既にない。 木々が点々と続いている。 草が緩やかに風になびいた。 修は桜が隣に座っていた場所を見つめた。 跡形もなく桜だけがいなかった。 景色は何も変わっていないのに 桜だけがいなかった。 修はハッとひらめいたかのように 携帯を取り出した。 すぐに桜の名前が アドレス帳から出てくる。 桜の番号を押し 携帯を耳に当てた。 プルルル。 固定音が鳴る。
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