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夜中の池袋
俺らはカラオケに行こうっつーことで居酒屋を出た。
気付けばもう、夜中の2時を回っていた。
友達『すんげぇ長いことこの居酒屋で飲んでたな(笑)』
『皆が飲み過ぎなんだろー』
友達『いや、お前だろ(笑)』
この日は確かに飲み過ぎた。気持ち悪くもなかったし、泥酔いでもなかったが、ちょっと酔ってる感じだった。
池袋…昼間はすげぇいっぱい人が居るけど、さすがに夜中になるとほとんど人が居なかった。
俺らはカラオケに向かう途中の交差点で足止めをくらい、立ち話をしていると。
『お姉さん可愛いね!俺と遊ぼうよ!』と急に俺たちの間を割って後輩の女に絡む一人の男が現れた。
『ちょっとすんません!そいつ俺の彼女なんすよ。』
俺はとっさに嘘を付いて、女をかばったが…
『あぁ?そんなもん知らねーよ。あっち行け!』と言ってきた。
めちゃくちゃな人だなぁと思いながらも
『知らないとかじゃなくて、勘弁してくれないですかね?』と反論した。
友達『その子、マジでそいつの彼女だから勘弁してくれるかな?』
後輩たちは葉っぱがキマっていたからなのか?ニヤニヤと『どしたの~?』ってな具合で役に立たなかった。
男『わかったよ。たくっ』
男はフラフラしながら歩いて行った。
友達『なんだあいつ?』
『酔っぱらいだろ?』
後輩の女『ありがとうございます!怖かったぁ~』
俺たちは、めんどくさいことにならなくて良かったとホッ…としていると… またさっきの男がこっちに歩いてきた。
すると今度は凄い怒鳴り声で『てめーらいいからその女渡せ!!』と言ってきた。
その時、明らかにこの男の精神状態は異常だと誰もが思った。
そんな状況でも、キマっていた後輩2人は呑気だった。
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