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「はぁ?」
ことりの口からでた言葉に、純一は思わずこけた。
「なんだよ、その特訓って?」
「へ、変かな?私、『特訓』とか『練習』って結構好きだから」
容姿端麗、成績優秀、オマケに誰からも好かれるという全く非の打ち所のないことりだが、これでなかなか努力家でもある。得意の歌にしても、人知れず練習を重ねていることを純一は知っていた。
「別に変じゃないけどな。特訓……かぁ」
「私、ともちゃんに幸せになってほしいんです」
「……よし、わかった!特訓だろうがなんだろうが付き合ってやる。ことりの大切な友だちのためだもんな」
「ありがとう、朝倉くん……頑張って、ともちゃんを応援しようね」
こうして、ことりと純一の“ともちゃん応援計画”がひそかにスタートしたのだった。
続く。
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