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~♪~♪ 「ん?」 「メールですか?」 朝、いつものように駅のホームで蛍ちゃんと一緒に玲ちゃんを待っていると、メールを知らせる着信音が鳴りだした。 「あ、玲ちゃんだ」 「え?玲さん?」 蛍ちゃんとふたりで携帯を覗き込む。 「寝坊したから先行ってて、だって。玲ちゃんが寝坊なんて珍しいね?」 「確かに、千尋さんじゃあるまいし」 「おいおーい!俺意外と早起きなんだぞーっ!」 「なら行きますか」 「ちょっと!無視しないでよ~」 「あーはいはい、うざいんで黙って下さい」 「ひどっ、蛍ちゃんひどっ!」 全く~、蛍ちゃんってば俺にだけやたら酷いんだから。 ま、それが蛍ちゃんらしくて好きだけどさ! それに…本当は凄い優しいもん。 「何やってんですか?電車来ますよ?」 …ほら、何だかんだ言って優しいでしょ? 「…ふふふふ、はーい!」 「何なんですかあなた、キモい」 「キモくてもいいもーん!」 素直じゃないなあ、全く 「…あれ?」 「どうしたんです?」 「ない!定期がない!」 「はあ!?忘れたんですか?」 「違うよ、絶対ポケットに入れたもん!」 だってだって、朝から絶対ちゃんと入れたもん! なんでー!? 「どうしよう!蛍ちゃんどうしよう!」 「落ち着け!鞄の中は?」 「………っない!」 「どっか落としたんじゃ…」 「うわーん、どーしよー!」 今から切符買いに行っても間に合わないし…どうしたら… 「…あの、これ落としましたよ?」 「…え?」  
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